ま、間に合った・・・ゼエゼエ
追加SS・その日の夜
>・・・・・・・・・・・・。
>・・・・・・・・・。
>・・・・・・。
>・・・。
「うおおぉっ!?」
>目が覚めて飛び起きた・・・。
>どうやらベッドで眠っていたようだ・・・。
「あっ!先輩、やっと目を覚ましたんですね!良かった・・・!」
>目の前にドライヤーを手にした彼女がいる・・・。
>熱風が顔に当たっている・・・。
>どうやらここは自分の部屋のようだ。
「大丈夫ですか?もう寒くないですか?」
>彼女は心配そうにのぞきこんでくる・・・。
>まだ例のコロマルの衣装を着たままだ・・・。
>思わず視線を逸らした・・・。
「あー、その・・・」
「桐条先輩の誤解はちゃんと解いておきましたから!安心してくださいね!」
「そ、そうか・・・」
「桐条先輩、真っ赤になっちゃって可愛かったんですよ!」
「・・・」
>彼女はニコニコと見つめてくる・・・。
「ごめんなさい、解凍するの、加減が難しくて時間かかっちゃいました。
手っ取り早くラグナロクとか使えればいいんですけど、消し炭にしちゃいそうで・・・。
アギでちょっとずつ溶かしたんですよ~!」
>笑顔でサラッと恐ろしいことを言っている・・・。
>それにしても目のやり場に困る・・・。
「・・・つーかお前、まだその格好してんのか」
「あ、ごめんなさい・・・先輩嫌がるし、コレはもう着ませんから・・・」
>彼女は少し寂しそうにドライヤーを置いた・・・。
「いや、その、・・・」
>嫌なのではない!むしろたまらないのだが、上手く伝えられない・・・。
「ね、違うの作りますから、先輩も一緒に仮装してくださいよ!」
>彼女は脇から「ジュネス」と書かれたスーパーの袋を取り出した・・・。
「じゃーん!これ、先輩の分です!狼男セット!
可愛いんですよこれ~!絶対似合うと思うんですよねー!」
>彼女が「狼男セット」を差し出してくる・・・。
>満面の笑みだ。
「10/30は一緒にハロウィン楽しみましょうね!」
>・・・。
>今日は10/3だ・・・。
>一緒にハロウィンを楽しめると信じて疑わない、彼女の笑顔が眩し過ぎる・・・。
>髪がフサフサと揺れて、まさしく子犬のようだ・・・。
>正直、弱点にヒットし過ぎて頭がおかしくなりそうだ。
>・・・。
>・・・・・・。
>・・・・・・・・・。
>今日で、最後だ。
「はい、どうぞ!」
「・・・仮装は、約束できねえ」
「えええええー!?」
>不満そうに背筋を伸ばして唇をすぼめる彼女。
「けど、」
「?」
「狼には、今、なってやる」
>差し出された彼女の腕を掴み、そのまま引き寄せて押し倒した・・・。
>突然のことに彼女は目を丸くしている・・・。
「え!?あ、わ、せ、先輩どうしたんですか!また処刑されちゃいます!」
>高速で瞬きを繰り返す彼女にゆっくりと顔を寄せていく・・・。
「・・・処刑なら、先払いしてる」
>そう言ってやると、彼女は二呼吸分ほど息をつめた後、目を細めた。
「・・・そうですね」
>彼女は幸せそうに目を閉じた・・・。
>・・・。
>10/3の夜はふけていく・・・。
memo
ちなみに荒垣先輩の狼男イラストはこちら。
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